本日は中規模特許事務所の雰囲気について書いてみようと思います。
代表のだいは、総勢30名程度の中規模特許事務所に在籍していたことがあります。
中規模特許事務所では、大手特許事務所ほどグループが細分化されていないことが多いです。
だいが所属していた特許事務所では、技術部門と翻訳部門に分けられていたぐらいです(勿論、他に事務等の間接部門はあります)。中規模の特許事務所で翻訳の専門グループがあるのは珍しいですね。
中規模の特許事務所の場合、一般的に所長の権限が大きいです。
だいの所属していた事務所でも所長の鶴の一声で物事が決まることが多かったです。
これは一長一短であり、所長と馬が合う場合には非常に快適な事務所生活を送ることができるでしょう。反対に、所長と馬が合わない場合や、性格の悪い所長の場合、多くの場合地獄の事務所生活が待っています。だいの場合、残念ながら後者でした。。
しかし、中規模事務所の所長の仕事スキルは非常に高いことが多いです。だいの所属していた事務所の所長は、性格はお世辞にも良いとは言えなかったですが、仕事スキルは恐ろしく高かったです。月の売り上げで1000万という数字を見たことがあります。
そして、中規模特許事務所では、大抵品質重視かと思います。中規模ともなると、品質を確保しないとクライアントから切られる虞があるためです。そのため、明細書の指導は厳しかったです。赤ペンで何回も書き直しさせられました。辛い日々ですが、その分明細書スキルを高めることができます。ある程度年齢が高くなってしまうと中々手厚い指導を受ける機会も減ってしまうので、この業界に入ってなるべく早い段階で厳しい指導を受けた方が良いかと思います。そのため、明細書スキルを高めたい方には、中規模特許事務所はお薦めです。
年収に関しては、所員間でばらつきがあるかと思います。大手特許事務所の場合、外内の仕事が多い場合があり、単価の低い国内クライントを担当していても外内の仕事でカバーできることがありますが、中規模特許事務所では一般的に外内の仕事は少ないため、大手特許事務所のようにはいきません。単価の低い国内クライントの担当になってしまった場合、それ程年収は上がらないかもしれません。その場合、明細書スキルを上げるための修行だと思って割り切るようにしましょう。明細書スキルが上がってしまえば、転職すれば済むはなしとなります。